子供の将来にIQより重要とされる「2つのスキル」

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以前「幼児期の教育」が将来を決める科学的根拠という記事で、「ヘックマン教授らのペリー幼稚園プログラムの研究」から以下のような事がわかったと紹介しました。

①幼児期の教育投資が、後の人生に良い影響を与える上で、一番効果的だった。
②その要因はIQなどの「認知能力」ではなく、性格や気質のような「非認知能力」だった。
③「非認知能力」は幼少期から鍛えることができる。

「非認知能力」とは以下の9つの能力のことです。

自己認識:自分に対する自信がある、やり抜く力がある
意欲:やる気がある、意欲的である
忍耐力:忍耐強い、粘り強い、根気がある、気概がある
自制心:意志力が強い、精神力が強い、自制心がある
メタ認知ストラテジー:自分の状況把握、理解度の把握
社会的適正:社会性がある、リーダーシップがある
回復力と対処能力:すぐに立ち直る、うまく対応する
創造性:創造性に富む、工夫をする
性格的な特性:神経質、外交的、好奇心が強い、協調性がある、誠実

非認知能力と一重に言っても、上記のように9つもあります。

しかし、この中でも「子供の将来の成功を左右する重要なファクターが2つある!」ということをご存知でしょうか?

さらには、その2つの能力を測るだけで、「将来成功するかどうかを予測できる」という事実も存在します。

今回は、その「2つの重要なファクター」について、実際行われた有名な研究などとともに、紹介していきたいと思います!

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重要な非認知能力①:自制心

有名な研究で、「マシュマロ・テスト」という実験があります。子供時代の自制心を、マシュマロを用いたユニークな実験で測定し、将来その子が社会で成功するか否かを追跡調査した実験です。

これは簡単に説明すると以下のようになります。

実験内容
・子供にマショマロを1つ差し出し、実験者が外出している間食べるのを待つよう指示する。
・待っていられたらもう一つマシュマロをもらえる(15分間)。
・目の前のマシュマロを我慢して、二個GETなるか!?それとも「いますぐ食べたい衝動に」かられ、二個目は諦め今食べるか!?

東進ハイスクールの生徒さんはすぐに食べてしまうかもしれませんね。なぜなら、いつやるの・・以下略。
つまらない冗談はさておき、なんと3分の2は我慢せず食べてしまうそうですw

ちなみに、子供には15分という時間は伝えられていません「いつ戻ってくるかわからない」のに、おやつを我慢する。と、いう鬼のような実験ですw

言わずもがな、実験の結果は以下のようになります。

実験結果
食べなかった3分の1の我慢強い子供たちを追跡調査すると、SAT(米国の大学入試試験)のスコアが高かった。

テストの点だけでは、結局「IQの高さ」の測定と差別化されず、「非認知能力」の差が、テストの点と関連があったのかわかりにくいのですが、実験に参加した子供の脳を撮影した結果、腹側線条体と前頭前皮質という、「集中力」を司る脳領域に、優越の差が見つかったそうです。

つまり、自制心の高い子はIQとは別に“集中力”の脳機能が高いので、良い成果がだせたと言えるわけですね!

マシュマロテストは、現コロンビア大学の心理学者であるウォルター・ミシェル教授が、スタンフォード大学勤務中に、同大学内の保育園で行った実験です。

1970年に最初の実験を行なって以来、600人以上がこの実験に参加しており、「人間の行動に関する、最も成功した実験の1つ」とも称されています!

重要な非認知能力②:やり抜く力

  
こちらもまた超有名な実験です!

・陸軍士官学校の訓練に耐え抜く候補生は誰か?
・英単語のスペリングコンテストで最終ラウンドまで残れる子は誰か?
・貧困地域に配属された新米教師のうち、子供たちの学力を上げることができたのは誰か?

このような、それぞれまったく異なる状況でも、良い結果を得る人間を、最初から予測することができたのです。方法は、あるひとつの能力を測定するだけ。

それが「やり抜く力」です。グリッドとも呼ばれますね。

研究したのはペンシルバニア大学の著名な心理学者、アンジェラ・ダックワース准教授。「成功を予測できる性質」という発表して、大きな反響を呼びました。

ダックワース准教授はグリッドを

「非常に遠い先にあるゴールに向けて、興味を失わず、努力し続けることができる気質」

と定義しています。なんかこう聞くと、確かにこの能力がある子は成功する気がしますw

私は、この研究を、ダックワース准教授が始めたきっかけのエピソードが、すべてを物語っているような気がします。以下にそれをまとめます!

・ダックワース氏が教師時代、IQで測定される数値の高さと、生徒自身の学業成績の不一致に疑問を抱く。
・当時、アメリカの教育現場では、IQが高い=学業でも優秀な生徒、という風潮が当たり前だった。
・生徒の中にも、IQの高さは、いわば恵まれた才能やセンスで、努力では解決できないと、鼻から諦めている生徒もいた。
・その中にも、IQは特筆して高くないが、学業で好成績の子がいることも知っていた(もちろん逆も)。
・その差はいったい何か?ダックワース氏は教育現場を離れ、心理学者への道を進む。

かくして、成功の秘訣である能力「グリッド(やり抜く力)」が発見されるわけですね!その後ダックワース氏は、米国で「天才賞」と言われる、マッカーサー賞を受賞。

現在では「オバマ前大統領」や「マークザッカーバーグ」「ビル・ゲイツ」もその重要性を語り、アメリカの教育省で「最重要課題」と位置付けられる程のキーワードになったのでした。 

日本における非認知能力の研究

上記で紹介したマシュマロテストやグリッドの研究・実験は、アメリカでも、もちろん日本でも超有名な実験で、書籍も両方ベストセラー(記事の最後で書籍紹介もしています!)になっていますので、知ってたかたも多いと思います。

ところ変わってここ日本でも、ちょっと違う切り口で、似たような研究と結果が得られ、益々「非認知能力」の重要性が示されつつあるのはご存知でしょうか!

それについても、以下にいくつかの研究を紹介したいと思います。

「しつけ」と「子供の将来の年収」に関係があった!

神戸大学:西村教授の研究

・西村教授らは、「親のしつけ」という切り口で研究を実施。
・「親のしつけ」とは、以下の8つ。

①ルールを守る
②あいさつをする
③他人に親切にする
④勉強をする
⑤親の言うことを聞く
⑥うそをついてはいけない
⑦ありがとうと言う
⑧大きな声を出す

・社会人15,000人ほどに、上記のしつけを幼少期に親から受けたかアンケートをとる。
・アンケートの結果と年収を照合すると、以下のことがわかった。

上記8つの「しつけ」の内、「うそをつかない」「他人に親切にする」「ルールを守る」「勉強をする」の「4つのしつけ」を受けたか、受けないかで、学歴と年収に差があった。
4つの「しつけ」すべて受けた人は、1つでもかけていた人と比べ、年収が64万円高かった。
4つの「しつけ」すべて受けた人と、1つも受けてない人では、年収に86万円もの開きがあった。

なぜしつけを受けた人は年収が高かったのか

山形大学:窪田准教授らの研究

・窪田教授の研究では、「しつけ」と「年収」の相関関係の間に、「勤勉性」いう因子があることを明らかにした。
・研究の結果からわかったことは以下の通り。

親が、「幼少期の”しつけ”」をきちんと行い、基本的なモラルを身につけることは、「勤勉性」という非認知能力を育むための重要なプロセスである。
つまり、「しつけ」により「勤勉性」が養われ、「年収の差」へ繋がったと考えられる。

夏休みの宿題から将来の人格を予測!

大阪大学:池田教授の研究

・行動経済学の専門、池田教授の研究では、子供のころの「夏休みの宿題」のやり方から、将来の人格を予測した。
・研究の結果から、計画的に行う人と、最後にまとめてやる人の間に、著名な違いが見えてきた。

後回しにするグループでは
①負債保持者が多い
②肥満率が高い
③喫煙者が多い
④ギャンブル習慣がある
⑤飲酒習慣がある

以上!
日本における「非認知能力と将来の傾向」に関する研究を3つ紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
夏休みの宿題の話なんて、私自身、目を背けたくなりましたが、勇気を振り絞ってまとめました…w

海外の著名な研究との共通ワードはやはり、

 「IQなどの頭脳の差が将来へ影響している」のではなく、
 「性格的な傾向(非認知能力)」から、ある程度将来を予測できる」

と、いうことですよね。
そこで気になってくるのは、「勉強でIQを伸ばすように、非認知能力も鍛えることができるのか?」
と、いうことです。それについて次項にまとめました!

「やり抜く力」や「自制心」は鍛えられるのか?

長々と非認知能力の中でも、「自制心」「グリッド」に焦点をあてて、紹介してきました。
ここまでこの駄文を読んでくださった方は、相当「グリッド(やり抜く力)」が高いと思われますw
後は「どうやって鍛えられるのか?」「そもそも鍛えられるのか?」など気になってきますよね。

現段階の研究から得られる知見としては

・認知能力(IQなど)には、年齢的な限界があるが、非認知能力に関しては成人後まで可塑性(変化する可能性)がある
・IQや学力は遺伝による影響が強いが、非認知能力はそれら才能とは相関関係はない。

と、いう結果が得られています。

何せ、グリッド研究のダックワース准教授自身が、「鍛えられる」とおっしゃっています。

ただ同時に、「これらの鍛え方については、まだまだわかっていないことの方が多い。」「今後の研究の課題である。」とも、おっしゃっています。

さらなる追加研究により、「どうすれば自制心が伸びるのか」「やり抜く力はどう鍛えるか」などについて、続々と新情報が出てきたら面白いですね!

と、いうか、現在すでに4歳の娘と0歳の息子がいる親の身としては、早く知りたいところですw

まとめ

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さて、人生の成功に必要不可欠な非認知能力2つ「自制心」「グリッド」!いかがでしたでしょうか。
中盤では、日本でも非認知能力の影響力について、様々な研究から明らかになってきたことを紹介してきました。

とにかく、将来へ多大な影響力を持つ、「非認知能力」。これは鍛えられることも最後に紹介しましたが、まだ具体的な方法については書いていません!

先ほど、グリッド研究者自ら、「具体的な方法はこれから」と述べたと書きましたが、その発言は結構前のもので、最近はどんどんグリッド・自制心を育てる方法について新たな知見がでてきています!

今回は長くなったので、別記事で鍛え方についてまとめています。気になる方は本記事の最後の「合わせて読みたいのコ〜ナ〜」から読んでみてください!

以上。IQより大事な2つのスキルについてでした!


peco★papaのおまけの小話
記事を読んでいただいた方の中には、我が子にマショマロテストを試してみたくなった方もいるでしょうw「夏休みの宿題は、ちゃんと計画的にできるか..」「大学に行って欲しいけど、受験勉強に打ち込めるかしら」「悪い友達と危険な薬なんかに誘惑されまいか..」こんな素朴な疑問から、ヤバい可能性まで、マショマロ2つで占えるのですから。ただ、実施するには落胆の心構えも必要です。なにせ、我慢できるのは3分の1の精鋭のみ!我が長女は、速攻でマシュマロを食べ、父親を不安のどん底に突き落とすのでした..w

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本記事で紹介した、自制心・グリッド。両方の代表書籍を以下に紹介しときます!読了感としては「結構難しくて長いな」ですwけど大事なことがたくさん書いてある2冊です!
グリッドや自制心の伸ばし方を知りたい人には打ってつけの本。


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合わせて読みたいのコ〜ナ〜!

★やり抜く力はどのように鍛えるのか?気になるその方法をまとめました。
幼児期からできる!グリッド(やり抜く力)の鍛え方

★大人でも難しい自制心の鍛え方。この記事は自制心が足りないと感じる親も実践できます!ダイエットや禁煙が続かないかたも是非w
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★ここ日本でも、時期学習要領でついに非認知能力(自制心やグリッドなど)を重要視すると発表がありました!
次期学校指導要領でもIQより重要視される「非認知能力」とは?

★非認知能力の重要性を知らしめた幼児教育の研究について。
「幼児期の教育」が将来を決める科学的根拠

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4歳のおしゃべり長女&0歳のおしゃぶり長男の父。元々根暗なゲーマー。子供が産まれ一念発起しイクメンに(なりきれてない)。現在「育休中」。一人悶々考えるのが好き。時折それを妻に話すも対して相手にされないのでブログで綴るw ペコパパについて詳細
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